健康ってなに? 予防ってなに?
私たちは、一般的に、病気でないことを健康と考えがちですが、「病気でないこと=健康」ではありません。
いまは病気ではなくても、
家系的にガン家系や脳卒中家系ということで不安を抱えていたり、
体質的に風邪を引きやすかったり、
不安やイライラ、ストレスなどを感じやすかったり、
不眠気味、健忘、集中力欠如、神経衷弱などの素因があれば健康とはいえないのです。
また社会的に見ても、成績が悪い、友人関係がうまくいかない、家庭や仕事がうまくいかないなどの悩みを抱えていることも、やはり不健康といえます。
身体だけでなく、精神的にも安定し、その能力を社会や家庭生活のなかで十分に還元できてはじめて健康といえるのです。
WHO(世界保健機関)では、「健康とは、単に病気でない、虚弱でないということだけでなく、身体的、精神的、社会的な機能の円滑な調和を意味するものである」と定義しています。
そのように考えると、現代人で「私は、健康です」と胸を張っていいきれる方は少ないのではないでしょうか。
さらにもう少し掘り下げてみましょう。
ヘルス(Health:健康)の語源はギリシャ語でホロス(Holos)全体、丸ごと、完全な、という意味です。
つまり健康とは、身体、精神、生活、環境、家族、社会、仕事、将来、子孫とその未来、社会の未来、地球の未来などすべてをひっくるめて考えていかなければならない総合的なものなのです。
総合的ではない部分の健康などありえません。
しかし、現代医療における治療は、「部分を改善する」という考え方をもっています。
つまり、「病気でないこと=健康」ではないと同じように、「病気を治すこと=健康づくり」ではないというわけです。
医療における治療とは、健康づくりとは無縁の行為であり、健康の裏側に位置するのです。
医療者は、部分の改善が必ずしも全体の改善につながらないということを知ったうえで、常にそのことに配慮して医療を行っています。
部分のプラスと全体のマイナスが同居しているのが医療行為なのです。
それは、ガン患者に抗ガン剤を使用したところ副作用により免疫力が下がり、肺炎にかかり重篤な状況に陥ってしまったり、風邪を治すために薬を飲んだら副作用で眠気がひどく仕事にならなかったりといった事例は、枚挙に暇がないことからもわかります。
なにがいいたいかといいますと、「健康づくり」に、医療における「部分を改善する」治療の考え方を使ってはいけないということです。
「健康づくり」は、常に全体がよくなることを意識した方法を考えていかなければならないのです。
たとえば、ダイエットと称しカロリーを落としたことにより体重は減ったけれど、
骨量も減り骨粗鬆症になってしまった、体脂肪率は増加した、ではなんにもならないのです。
これではダイエットではなく、単なる飢餓痩身法です。
ですから健康づくりには、全体がよくなっているという正しい評価法が必要となってくるのです。
それができなければ本当の意味でよくなった、健康になったとはいえないのではないでしょうか。
「健康」とは、あなたがあなたらしく現代社会を生きぬいていくために日々積み上げてきた総合力ともいえます。
健康になるためだけに生きている人はいません。
健康は生きる目的ではなく、生きる目的を支える伴侶なのです。
私たちは、与えられた環境のなかで自分の生きがいを追求し、幸福になるために生きているのです。
ということは、なにを目的に生きているかを明確にできていなければ、健康づくりは無用の長物ということになります。
生きる目的がないというのは、究極の不健康ではないかと思います。
まず健康づくりの第一歩目は、生きがいをつくるということです。
「健康とは、現代環境の変化に対し、心身全体の良好な状態を維持増進しながら順応し、生涯にわたり社会や家庭生活において有意義な日常活動(生きがいの追求)を行うこと (自分自身で納得のできる人生を送ること)」
であり、「予防とは、生きがいや幸福の追求のために、現代環境の変化に対し順応し、かつ心身全体を良好な状態に保ち続けるのに最低限必要な活動を行うこと」をいうのです。-----
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