マイナス発想のリスク・リダクションからプラス発想のヘルス・プロモーションへ
健康づくりおよび予防には基本的に二つの考え方があります。
その一つが 「リスク・リダクション」というもので、健康を脅かす危険因子(リスク)を取り除く(リダクション)という考え方です。
禁煙や過度の飲酒の制限、塩分の過剰摂取の制限、油や脂肪の多い食品の制限などがこれです。
すでに実践している方も多いことと思います。
しかし現代人にとって、こうした健康を脅かす生活習慣を積極的に制限していく節制(セービング)の考え方は、あまり得意ではないようです。
未来の健康のためだけに、いまストレスを感じながらなにかを我慢するということは確かに難しいことでしょう。
現にこの実践により病気が減ったという報告はなく、いまも生活習慣病は増加の一途をたどっています。
そこで21世紀には、もう一つの考え方が必要となってくるのです。
それが積極的に健康を維持増進していくために、新しい習慣を実践していく「ヘルス・プロモーション」(プロモーション=促進)という考え方です。
リスク・リダクションがいままでの生活習慣から、なにかをマイナスしていたのに対し、ヘルス・プロモーションは、いままでの生活習慣に、なにかをプラスしていく積極的なものです。
このヘルス・プロモーションは、将来の健康のためだけでなく、いま現在のコンディションも改善できるので、現代人には取り組みやすい方法といえるでしょう。
ヘルス・プロモーションという考え方は、その病気を引き起こす危険因子や原因だけを追究する発想からは生まれてきません。
その病気にどうしたらうまく「順応」できるのか、
どうしたら病気をもっていても「身体全体がいまよりよくなる」のかということを追求することからはじまります。
つまり、病気をマイナス発想で見るのか、プラス発想で見るのかで、対応策が異なるということです。
「病気だから仕方がない」のではなく「病気だからこそ有意義な人生を過ごせる」という考え方もあるはずです。
病気をもっているからこそ、より健康を目指そうという考え方を実践化するヘルス・プロモーションは、21世紀の新しい「治療」ともいえるのではないでしょうか。
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