私たちの身体では三つの代謝が行われている
生活習慣病(食源病)が激増している最大の理由は、前述した現代食が抱える二つの問題点 −「栄養過剰の栄養失調」という現代食のアンバランスと、日本人の遺伝性や代謝システムに負担をかける食の氾濫にあります。
現代食はまず私たちの「代謝」に悪影響をおよぼします。
代謝する材料がアンバランスであったり、代謝システムそのものが破壊されては正常な代謝ができるわけがありません。
現代人は多かれ少なかれ代謝がうまくいっていないということが問題なのです。
まず、これを立てなおすことが重要です。
これを克服するためには、摂取し、吸収したものを、エネルギーや身体組織に代える「代謝」それぞれの働きについて理解し、そのすべてが円滑に働くよう配慮して、新しい食習慣と、新しい生活習慣を身につけなければなりません。
まず、私たちの心身では、以下の三つの基礎代謝が行われていることを理解してください。
(1)新陳代謝(ボディメイク) − 身体の細胞をつくります。
(2)エネルギー代謝(エネルギーメイク − 体を動かすためのエネルギーを生み出します。
(3)精神代謝(メンタルメイク) − 精神活動を安定して行います。
では、「新陳代謝」を順に説明していきましょう。
新陳代謝(ボディメイク)の役割と改善
「新陳代謝(ボディメイク)」は、以下の三要素すべてが整って安定します。
●栄養 − たんぱく質(プロテイン)、ビタミン、ミネラル
●睡眠 − 主睡眠は継続して6時間以上、副睡眠は5〜15分
●運動 − 静的運動であるレジスタンス運動(ダンベル、リハビリ、ストレッチなどの体操)
現代社会では、この栄養・睡眠・運動の三要素それぞれが不足し、アンバランスになっていることが問題となっています。
まず「栄養」ですが、私たちの身体は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの三つの栄養素と水でできています。
この三つのうちどれが不足しても新陳代謝(ボディメイク)はうまくいかなくなり、身体の器官にトラブルを生むことになります。
最近は夜型の人が増え、「睡眠」については軽視されがちですが、新陳代謝を行う源ともいえる大切な要素なのでしっかりととるべきです。
一日6時間以上の継続した睡眠と、できれば短時間の昼寝が理想的です。
基本的に睡眠時には、後で説明する「エネルギー代謝」は抑制され、新陳代謝が促進されます。
寝ているあいだは、エネルギーを生み出すよりも、筋肉や骨などのたんぱく質を合成する働きが活発になるのです。
ですから、夕食時に新陳代謝に不可欠な栄養素である、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを過不足なく補給したうえで、十分な睡眠をとることが大切になるのです。
また、「運動」面では筋肉と骨を維持・増量しながら、脂肪を燃やし続け、身体のコンディションをキープする静的運動であるレジスタンス運動が重要になります。
レジスタンス運動とは、筋肉に負荷をかける運動のことで、この運動を行い筋肉の量を増やすことによって、安静時のエネルギー消費、つまり「基礎代謝量」を増やすことができます。
これは、貯蔵脂肪は筋肉で70%以上燃えるという性質を利用し、筋肉を増やし脂肪の量をコントロールするということにつながります。
さらに、筋肉は基本的に、関節をまたいで骨どうしをつないでいますから、筋肉をつけると骨にかかる負荷が増え、骨墨が増加し、骨はじょうぶになります。
同時に、関節への負担を軽くし、保護できるようにもなるのです。
また、レジスタンス運動には、たんぱく質の合成能(つくられる能力)を刺激し、老化の予防・防止・改善効果もあります。
このレジスタンス運動は日本人に適した運動といえます。
それは日本人がもともと農耕民族として毎日レジスタンス運動を中心とした生活をしていたからです。
農作業の基本は士を耕し、種子をまき、西を植え、あぜをつくり、作物を刈り入れ、それを運搬するといったことが主で、ベースとなる身体の使い方はレジスタンス連動そのものです。
レジスタンス運動で手に入れた筋肉があったからこそ、たっぷりとった米という炭水化物(糖質)を皮下脂肪ではなく、すぐ燃焼しエネルギーに換えられるグリコーゲンとして蓄えることができ、長時間の労働が可能になったのです。
日常生活のなかでレジスタンス運動を行っていた日本人には、持久力がありました。
現在でも持久力を必要とするマラソンでは、世界のなかでも日本は屈指の強豪国です。
その原動力は米の十分な摂取と、日常のレジスタンス運動にあるのです。
エネルギー代謝(エネルギーメイク)の役割と改善
「エネルギー代謝(エネルギーメイク)」は、以下の三大要素すべてが整って安定します。
●栄養 − 灰水化物(糖質)、ビタミン
●生活 − 日常生活労作、頭脳労働、食事
●運動エネルギー代謝 − 動的運動である有酸素運動(ウォーキング、スイミング、サイクリングなど)
まず「栄養」と「生活」から見ていきましょう。
私たち日本人の食事の基本は、ご飯、おかず、汁物です。
炭水化物は米からある程度とれています。
しかし、それを代謝するビタミンが欠乏しているのが現実です。
「エネルギー代謝」を円滑にするためにも、ビタミンをより多く、よりバランスよく摂取すべきなのです。
私たちの脳の重さは体重の約2%にすぎませんが、心臓から送り出される血液(全拍出量)の約15%を受け、この豊富な血液により全身で消費される酸素の約20%、ブドウ糖の約25%を消費しているといわれています。
これだけの栄養を必要としているにもかかわらず、脳には肝臓や筋肉のようにグリコーゲンとして糖をためる機能がありません。
そのうえ食事でとったブドウ糖を、血液中の血糖として維持できるのは約4時間が限界です。
つまり、脳の働きを考えたとき、常に血流を保ち、酸素とブドウ糖を供給し続けなければなりませんから、食事のたびに炭水化物と十分な墨のビタミンを確実に補給しなければなりません。
つまり、本を読んだり、勉強をしたり、ものを考えたりすることも、重要なエネルギー消費源となっているということです。
「運動」は、以前説明したレジスタンス運動(静的運動)をしっかり行ったうえで、動的運動である有酸素運動を行うことが正しい取り組み方となります。
ウォーキングやスイミングなどの有酸素運動によるエネルギーづくりに使われる栄養素は、基本的に糖質(ブドウ糖)とビタミンです。
糖は、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられていますが、運動をはじめるとこれらは一気に失われます。
次に燃えるのが皮下や内臓およびその周囲に貯蔵されている脂肪で、運動をはじめると副腎から分泌されるアドレナリンなどのホルモンにより徐々に脂肪酸とグリセロールに分解されます。
血液に放出された、この脂肪酸とグリセロールは、筋肉の細胞に運ばれ解糖系によりATP(エネルギーの元)に換えられるのです。
こうしてあらゆる生活習慣病のもととなる内臓脂肪がまず燃焼されます。
皮下脂肪は上半身から、次いで下半身が燃えていきます。
脂肪を燃焼させるためには、有酸素運動を最低でも15分以上、できれば30分くらい続けて行うことが必要ですが、気をつけたいのは、息切れするくらい激しく行うと無酸素運動になってしまい、脂肪の燃焼効率が一気に落ちるということです。
自分のペーースをつかみ、心拍数は110前後をキープするようにして、ゆっくり長く、同じペースで行うこと示重要です。
毎日実行するのではなく、週に3日以上と決めたり、曜日を決めるのも長続きさせるコツです。
エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使うなどして、日常生活のなかに有酸素遅品をできるだけとり入れるようにするとさらに効果的です。
精神代謝(メンタルメイク)の役割と改善
「精神代謝(メンタルメイク)」は、以下の三大要素すべてが整って安定します。
●栄養 − 山灰水化物(糖質)、たんぱく質(アミノ酸)、ビタミン、ミネラル
●生活 − リラクゼーション(旅行、音楽、趣味、メンタル・トレーニングなど)
●運動 − 有酸素運動、レジスタンス運動、スポーツ 生命を維持するもう一つの代謝、それが精神代謝(メンタルメイク)です。
現代社会には、精神的荒廃が蔓延しています。
犯罪、自殺、虐待、いじめ、引きこもりなどの増加は、この精神代謝がうまくいっていないために、環境に順応できず起こっているとも考えられます。
つまり精神のコントロールにも、栄養と身体運動が必要ということなのです。
たとえば、糖は脳の唯一の栄養素であると同時に、鎮静効果もあります。
アミノ酸、ビタミン、ミネラルにも鎮静効果があることが判明しています。
逆に低血糖、ビタミン欠乏、ミネラル欠乏が、イライラ、集中力欠如、不安、精神錯乱、無気力、神経過敏、不眠、極度の疲労感、感覚鈍磨、決断力欠乏、神経衰弱、自殺志願、恐怖症、意識喪失などをもたらすこともわかっています。
また、適度の身体運動が精神面にいい影響を与えることは、皆さん体験的にご存じでしょう。
精神代謝がうまくいかない理由は、精神的ストレスだけが問題なのではなく、栄養面でたんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足し、そのうえ運動面でもレジスタンス運動や有酸素運動などが不足しているためと考えられるのです。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:サプリメントをとる前に
トラックバック(0)
http://yg-away.biz/mt/mt-tb.cgi/1178







