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ポーリング博士のビタミンC大量療法
風邪をひきやすい人は、血中のビタミンC濃度が低いことや、風邪にかかったときは低かったビタミンC濃度が、回復するにつれて徐々に高くなることがわかっています。
冬にミカンなどビタミンCが豊富な柑橘類を食べる習慣は、風邪やインフルエンザの予防に役立っています。
ビタミンCは抗ウイルス作用にすぐれたインターフェロンの生成をうながします。
インターフェロンは抗生物質では効果のないウイルスの核酸を破壊し、免疫力を高める働きがあり、ガンやウイルス性肝炎(B型・C型肝炎)の特効薬としての期待が高まっています。
発ガン物質のひとつであるニトロソアミンの、腸管での生成を妨げる働きがあります。
肉や魚などタンパク質に含まれるアミンに、ほかの食品の亜硝酸塩が加わるとニトロソアミンができます。
ビタミンCはそれをいち早く不活性な化合物に変え、発ガンにストップをかけます。
ビタミンCが不足すると…、
ライムジュースで壊血病を防いだ英海軍
ビタミンCが不足すると、細胞同士をくっつける「のり」の役目をするコラーゲン生成と保持に不調をきたすことから、からだじゅうの血管や粘膜、皮膚組織の結合が緩んで、出血しやすくなります。
かつて16〜18世紀の大航海時代に、長い洋上生活の船乗りたちを襲う「壊血病」は、全身の血管がもろくなって歯茎や内臓からの出血を起こし、そのまま死に至る恐ろしい病でした。
海の上ではビタミンCを含む食品がとれなかったのです。
アフリカ最南端の喜望峰を回ったパスコ・ダ・ガマのインド航路発見の際には、160人の乗組員のうち100人が壊血病で死亡したといわれています。
1747年、イギリス海軍の軍医ジェームス・リンドが、オレンジやレモンなど柑橘類を食べれば壊血病が防げることを発見しました。
その後、同海軍では毎日、水兵にライムジュースを飲ませるようにして、その病気の予防に努めました。
イギリス海軍の水兵たちは、そのときのエピソードにちなんで、いまでも「ライムジューサー」と呼ばれているそうです。
抗ウイルス作用でガンや肝炎治療に期待
こうして柑橘類が壊血病を防ぐ効果は確かめられましたが、ビタミンCの化学構造式が決定され、合成(アスコルビン酸)に成功するのは、約200年後の1933年のことです。
しかし、ビタミンCが世界的な話題となったのは、2回もノーベル賞を受賞した化学者、ライナス・ビタミンC(アスコルビン酸)ポーリング博士が論文の中で、
「ふだんからビタミンCをとっていると、風邪からガンに至るまでのさまざまな病気を予防できる」
「ビタミンCの大量投与は、それらの病気の治療を助ける」
というメガ(大量)ビタミン療法を発表したことからです。
博士はビタミンCが、風邪、インフルエンザ(流行性感冒)、ウイルス性肝炎、ガン、自己免疫性疾患などに効くとして、数十グラム単位の大量摂取を勧め、自らもせっせとビタミンCをとっていたといいます。
ストレスに負けぬ心身の抵抗力をつける
ストレスに立ち向かうビタミンでもあります。
ビタミンCは抗ストレスホルモンといわれる副腎皮質ホルモン(アドレナリン)の生成にかかわっており、少々のストレスには負けない心身両面の抵抗力を高めます。
このビタミンCは人間の体内では合成することができず、またビタミンAのように体内に蓄積できないので、常に新鮮な野菜、果物、緑茶などの食品あるいはサプリメントで、毎日欠かさずとるように心がけたいものです。







